一関市は、市内中小企業の設備投資や事業拡大を後押しするため、「地域企業経営強化支援事業費補助金」を公表しています。工場等の増設に要した経費の一部を補助する制度です。

項目

内容

制度名

地域企業経営強化支援事業費補助金

実施機関

一関市

対象者

市税の滞納がない市内の一定業種の中小企業など

対象事業

市が認定した計画に基づく工場等の増設

主な要件

市内に5,000万円以上の工場等の増設。製造業以外は1,000万円以上。新規雇用者が3人以上増加する事業

補助対象経費

工場等の増設に要した経費

補助率

対象経費の5%。申請状況により下回る場合あり

補助上限額

2,000万円。操業支援企業への補助を含む

申請期限

事業に着手する30日前まで

申請書類

窓口で配付。事前協議が必要

建設企業がまず確認すべきポイント

この補助金は、すべての業種を広く対象にした制度ではありません。発表元では、補助対象者として、市内の製造業、ソフトウェア業、情報処理サービス業、情報提供サービス業、自然科学研究所、デザイン業、機械設計業、エンジニアリング業を営む中小企業などが挙げられています。

そのため、一般的な建設工事業としての工場・事務所増設が、そのまま対象になるとは限りません。建設企業の場合は、まず自社の事業が制度上の対象業種に該当するかを確認する必要があります。

特に確認したいのは、次の点です。

  • 自社が一関市内の対象事業者に該当するか
  • 市税の滞納がないか
  • 増設する施設や設備が「工場等の増設」として認められるか
  • 投資額が、製造業は5,000万円以上、製造業以外は1,000万円以上の要件を満たすか
  • 新規雇用者が3人以上増加する計画か
  • 着手前に、市の認定を受けられるスケジュールになっているか

また、発表元では、補助対象となる事業として、製造業、情報サービス業、道路貨物運送業、倉庫業、こん包業、各種卸売業などが示されています。建設関連では、建築材料、鉱物・金属材料等の卸売業などに関係する可能性がありますが、対象者の業種要件との関係は事前確認が必要です。

補助対象外経費にも注意が必要

補助対象経費は「工場等の増設に要した経費」です。ただし、すべての支出が対象になるわけではありません。

発表元では、補助対象外経費として、次のようなものが示されています。

  • 耐用年数が1年未満の資産
  • 法人税等の規定により一時損金に算入されるもの
  • 公租公課。不動産取得税、保険料など
  • 賃借料。設備貸与、リース取引を含む
  • 関連会社から購入したもの

設備投資では、建物、機械、付帯設備、リース、関連会社取引などが混在しやすくなります。申請前に、どの支出が補助対象経費に入るのかを整理しておくことが重要です。

申請は「着手30日前まで」。先に動くと対象外になる可能性があります

この制度では、認定申請書の提出期限が事業に着手する30日前までとされています。

設備投資では、見積取得、契約、発注、工事着手、支払いの順番が補助対象可否に影響します。着手後に申請しようとしても、制度上間に合わない可能性があります。

検討段階で行うべきことは、次の3つです。

  1. 増設計画の内容、投資額、雇用計画を整理する
  2. 自社業種と対象事業の該当性を一関市に確認する
  3. 契約・発注前に、申請スケジュールを組む

申請書類は下記窓口で配付され、事前協議が必要とされています。補助金額も予算の範囲内で決まるため、早めに確認することが実務上の前提になります。

採択後・交付後の管理も見込んでおく

この補助金を受けた場合、補助金を受けた日から5年間、建物・設備などの台帳、領収書その他の帳簿類等の関係書類を保管する必要があります。

また、事業成果について市から報告を求められる場合があります。補助金は、申請して終わりではありません。設備投資の実行後も、資産管理、雇用状況、書類保存を継続できる体制が必要です。

なお、認定を受けた日から補助金の交付を受ける日までの間は、新たな事業の認定を受けられません。また、一関市企業立地促進奨励事業費補助金交付要綱に基づく補助を受けている事業と重複して認定を受けることもできません。

自社の投資計画に合うかを早めに整理する

この補助金は、対象業種、投資額、新規雇用、着手前申請などの要件が明確です。建設企業が検討する場合は、まず自社の事業が対象業種に該当するか、そして設備投資と雇用計画が要件を満たすかを確認してください。

工場等の増設や関連事業の拡大を検討している場合は、補助対象経費、申請時期、資金計画を早い段階で整理しておくと判断しやすくなります。自社での確認が難しい場合は、制度活用の可能性や必要資料を一緒に整理することもできます。無理な営業はいたしませんので、必要に応じてお問い合わせはこちらからご相談ください。