一関市は、市内で工場・事業所等の設備を新増設した企業に対し、対象資産に係る固定資産税相当額を助成する「生産設備等投資促進補助金」を案内しています。

項目

内容

制度名

生産設備等投資促進補助金

実施機関

一関市

対象地域

一関市内全域

主な対象業種

製造業、情報サービス業、道路貨物運送業、倉庫業、こん包業、各種卸売業など

主な補助要件

建物・附属設備、機械及び装置の取得価格が3,000万円超。製造業以外は増加雇用者15人以上が必要

補助内容

対象資産に係る固定資産税相当額を補助

補助期間

固定資産税が課された最初の年度から3年度目まで

対象資産

建物・附属設備、機械及び装置、土地(建物の敷地に限る)

特定区域の上乗せ

岩手県知事指定の特定区域で要件を満たす製造業は、4・5年度目に固定資産税の1/2相当額を助成

申請期限

公表ページ上では明示なし

建設企業がまず確認すべき点

この補助金は、設備投資そのものの購入費を直接補助する制度ではなく、対象資産に課される固定資産税相当額を一定期間助成する制度です。したがって、投資計画を立てる際は、取得費だけでなく、取得後に発生する固定資産税まで含めて資金計画を確認する必要があります。

建設企業の場合、最初に確認すべきなのは自社の事業が対象業種に該当するかです。公表情報では、対象業種として製造業、情報サービス業、道路貨物運送業、倉庫業、こん包業、各種商品卸売業、繊維・衣服等卸売業、飲食料品卸売業、建築材料、鉱物・金属材料等卸売業、機械器具卸売業、その他の卸売業が示されています。

そのため、純粋な建設工事業としての設備投資が対象になるとは限りません。一方で、建築材料の卸売、道路貨物運送、倉庫業、製造機能などを持つ会社・部門では、対象業種に該当する可能性があります。自社の登記上・実態上の事業内容と、今回投資する設備の用途を切り分けて確認してください。

補助要件の見方

通常の要件では、対象資産のうち、建物及びその附属設備、機械及び装置の取得価格が3,000万円超であることが求められます。

また、製造業以外の場合は、これに加えて増加雇用者15人以上という要件があります。ここは重要です。設備投資額だけを満たしていても、製造業以外の対象業種では雇用要件を満たさなければ対象にならない可能性があります。

建設関連企業で、資材倉庫、物流拠点、加工設備、事業所の新増設を検討している場合は、次の順で整理すると判断しやすくなります。

  1. 投資する拠点が一関市内にあるか
  2. 投資内容が建物・附属設備、機械及び装置、土地に該当するか
  3. 建物・附属設備、機械及び装置の取得価格が3,000万円超か
  4. 自社または対象事業が公表されている対象業種に該当するか
  5. 製造業以外の場合、増加雇用者15人以上を満たせるか
  6. 固定資産税の課税免除を受けていないか

特定区域で製造業に該当する場合

岩手県知事が指定する特定区域で、製造業として一定の要件を満たす場合は、通常の3年間の補助に加えて、4年度目・5年度目にも助成を受けられる可能性があります。

この場合の要件は、特定区域内で、建物・附属設備、機械及び装置の取得価格が5,000万円以上、かつ、新規常用雇用者が5人以上です。補助額は、4・5年度目について、対象資産に係る固定資産税相当額の1/2相当額とされています。

製造部門を持つ建設関連企業や、加工・製作機能を拡張する企業は、通常要件だけでなく、この特定区域の要件も確認する価値があります。

申請時に準備が必要な書類

公表ページでは、補助金申請時の提出書類として、交付申請書、対象資産一覧表、固定資産税納入通知書または課税証明書、増加雇用者の名簿、雇用を証明できる書類、図面、登記事項証明書、償却資産申告書の写し・種類別明細書などが示されています。

特に建設企業では、設備や建物の取得・増設が複数年度にまたがることがあります。申請時に慌てないためには、投資段階から次の資料を整理しておくことが重要です。

  • 取得した資産の一覧
  • 建物や機械装置の配置図
  • 増設部分が分かる図面
  • 登記事項証明書
  • 償却資産申告書の写し
  • 固定資産税の通知書・納税確認資料
  • 雇用要件に該当する場合の雇用契約書、社会保険・雇用保険関係書類

補助金請求時には、請求書に加えて、固定資産税の納付が確認できる書類が必要とされています。制度の性格上、固定資産税の課税・納付と補助金請求が連動する点を押さえておく必要があります。

次に取るべき実務対応

この制度を検討する場合は、まず一関市内で予定している設備投資について、対象資産・対象業種・取得価格・雇用要件を一覧化してください。とくに、製造業以外の対象業種では雇用要件が重いため、採用計画と設備投資計画を分けずに確認することが必要です。

また、申請期限は公表ページ上では明示されていません。投資後に固定資産税が課されてから関係書類を整える制度であるため、具体的な申請時期や手続きは、一関市商工観光部商工振興課に確認するのが確実です。

自社の投資計画に当てはめて確認する

この補助金は、対象業種や雇用要件に該当すれば、設備新増設後の固定資産税負担を軽減できる制度です。一方で、建設企業の場合は、事業内容や投資対象によって対象可否が分かれやすいため、早い段階で条件を整理しておくことが重要です。

自社の設備投資が制度に合うか、対象業種や雇用要件をどう確認すべきか整理したい場合は、投資計画や固定資産税の見込みをもとに確認を進めると判断しやすくなります。無理な営業はいたしませんので、必要に応じて状況整理の入口としてご活用ください。 お問い合わせはこちら