海津市は、地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)に係る寄附の募集について公表しています。企業が海津市の地方創生プロジェクトに寄附した場合、一定の要件のもとで法人関係税の軽減を受けられる制度です。

項目

内容

制度名

地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)

実施機関

海津市

対象となる寄附

国が認定した「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」への寄附

主な対象事業

第2期 海津市創生総合戦略に掲げる事業、令和8年度未来創生プロジェクト

対象企業

海津市外に本社が所在する法人。本社とは、地方税法上の「主たる事務所又は事業所」を指します

寄附額の要件

1回あたり10万円以上の寄附が対象

税制措置

寄附額の6割に相当する税額控除。損金算入による軽減効果約3割と合わせ、寄附額の最大約9割相当が軽減されます

受付

寄附の申し出は随時受付

注意点

寄附の代償として経済的利益を受け取ることは禁止されています。海津市内に本社がある企業の寄附は本税制の対象外です

建設企業がまず確認すべき対象条件

この制度は、補助金のように自社へ資金が交付されるものではありません。海津市の地方創生事業へ寄附を行い、その寄附について法人関係税の軽減を受ける仕組みです。

建設企業が確認すべき点は、主に次の4つです。

1つ目は、本社所在地です。海津市外に本社がある法人が対象です。ここでいう本社は、地方税法における「主たる事務所又は事業所」とされています。海津市内に本社がある場合、この税制の対象にはなりません。

2つ目は、寄附額が1回10万円以上かどうかです。少額の協賛や任意の寄附とは扱いが異なります。企業版ふるさと納税として税制措置を受けるには、制度上の要件を満たす必要があります。

3つ目は、寄附の見返りとして経済的利益を受け取らないことです。建設企業の場合、公共工事や地域事業との関係が気になる場面もありますが、寄附を理由に受注上の便宜や利益を受けることはできません。地域貢献や企業姿勢の一環として位置づけるべき制度です。

4つ目は、税務申告時の手続きです。寄附後、海津市から領収書が交付されます。申告時には、地方創生応援税制の適用がある寄附を行った旨を申告し、領収書の写しを添えて手続きを行う必要があります。

寄附対象事業の内容

海津市では、「第2期 海津市創生総合戦略」に掲げる事業を対象としています。令和8年度の主な寄附対象事業として、未来創生プロジェクトが示されています。

公表資料では、主な取組として次の分野が挙げられています。

  • 子育て支援・人口減少対策
  • 誰ひとり取り残すことのない地域社会づくり
  • 安全安心で暮らしやすい環境づくり
  • にぎわいあふれる魅力と活力づくり
  • 協働・共創のまちづくり

建設企業にとっては、地域の防災、暮らしやすい環境づくり、まちづくりといったテーマは、自社の地域貢献方針と結びつけて検討しやすい領域です。ただし、繰り返しになりますが、寄附の代償として経済的利益を受けることは禁止されています。制度の趣旨は、地域課題への賛同と支援にあります。

人材派遣型も制度上用意されています

海津市のページでは、企業版ふるさと納税の「人材派遣型」についても紹介されています。

これは、企業版ふるさと納税に係る寄附とあわせて、専門的な知識やノウハウを持つ企業人材を地方公共団体等が受け入れ、地方創生プロジェクトに従事する仕組みです。企業側には、派遣した人材の人件費相当額を含む事業費への寄附について、最大約9割相当の税の軽減を受けられる可能性があることや、人材育成の機会として活用できることが示されています。

ただし、人材派遣型を検討する場合は、受入期間の公表など透明性の確保や、寄附企業への経済的利益供与の禁止など、追加で確認すべき事項があります。通常の寄附以上に、海津市への事前確認が重要です。

申込み前に整理しておくこと

寄附を検討する場合は、まず社内で次の点を整理しておくと、海津市との相談が進めやすくなります。

  • 自社の本社所在地が制度要件を満たすか
  • 寄附予定額が1回10万円以上か
  • 寄附したい対象事業の方向性
  • 寄附による税負担軽減の見込み
  • 経済的利益の受け取りに当たらないか
  • 税務申告時に必要な社内処理と領収書の保管方法

寄附の流れは、海津市への相談・申し出、寄附申出書の提出、寄附の納付、受領証の受け取り、税務申告という形で示されています。発表元ページでは、寄附総額が事業費を超えないように管理するため、事業費が確定した後に寄附を受領する旨も記載されています。実際の納付時期や手続きは、海津市の案内に従って確認してください。

自社の地域貢献方針と税務面をあわせて確認する

企業版ふるさと納税は、地域貢献と税務上の取扱いが重なる制度です。建設企業の場合、地域との関係性が事業基盤に直結するため、単なる寄附ではなく、どの地域課題に賛同するのかを社内で整理しておくことが重要です。

一方で、税額控除の適用可否や申告処理は、企業ごとの状況によって確認が必要です。制度の活用可能性、寄附額の考え方、社内稟議の進め方を整理したい場合は、第三者の視点を入れて検討するのも有効です。無理な営業はいたしませんので、必要な範囲で状況を整理したい場合は、お問い合わせはこちらからご相談ください。