熊本県甲佐町は、令和8年7月28日に発生した「令和8年熊本地震」による被害を受け、企業版ふるさと納税を通じた緊急支援を呼びかけています。
項目 | 内容 |
|---|---|
制度の種類 | 税制(企業版ふるさと納税) |
実施機関 | 甲佐町 |
対象となる寄附 | 1回あたり10万円以上の寄附 |
主な対象法人 | 甲佐町内に本社が所在しない法人 |
寄附金の活用予定 | 被災した町民の生活再建支援、子どもたちの学習環境・教育環境の改善、地域産業の復興支援、公共施設・道路等の復旧、防災・減災対策の強化など |
申込方法 | 寄附申出書を提出し、町の案内に従って寄附金を納付。受領証を添付して税務申告を行う流れ |
受付期限 | 公表資料では確認できません |
建設企業が確認すべきポイント
この情報は、被災した建設企業に対する補助金ではなく、企業が甲佐町の復旧・復興を支援するための企業版ふるさと納税です。したがって、自社が資金を受け取る制度ではありません。
一方で、地域の復旧・復興に関わる建設企業にとっては、取引先地域や施工地域、協力会社の所在地域との関係を踏まえ、企業としてどのように被災地支援へ関与するかを検討する材料になります。
特に確認すべき点は次のとおりです。
- 本社所在地が甲佐町内ではないか
企業版ふるさと納税では、甲佐町内に本社が所在する法人の寄附は、本事業の対象外とされています。
- 寄附額が1回あたり10万円以上か
公表資料では、企業版ふるさと納税の対象は、1回あたり10万円以上の寄附とされています。
- 寄附の見返りを求めない形になっているか
寄附の見返りとして、経済的な利益を受けることは禁止されています。工事受注や取引上の便宜と結び付けるような扱いは避ける必要があります。
- 税務申告に必要な受領証を保管できるか
寄附後、町から受領証が発行されます。税務申告では、この受領証を添付して手続きを行う流れです。
申込から税務申告までの流れ
公表資料では、手続きの流れはおおむね次のように示されています。
- 寄附の申出
寄附申出書に必要事項を記入し、甲佐町へ提出します。
- 町からの案内
甲佐町から、寄附金の払い込みに関する案内を受けます。
- 寄附金の払い込み
納付書などにより、寄附金を払い込みます。
- 受領証の発行
甲佐町が寄附金の入金を確認した後、受領証を発行します。
- 税務申告
受領証を添付し、法人側で税務申告を行います。
申出書の提出先として、甲佐町地域振興課が案内されています。メール、FAX、郵送による提出先も公表されていますが、実際に申し込む際は、発表元ページで最新の様式や提出方法を確認してください。
建設企業としての実務上の見方
この制度は、災害復旧工事や復興関連事業を直接受注するための制度ではありません。重要なのは、寄附と営業活動を明確に分けることです。
建設企業が検討する場合は、次の順で社内確認を進めると判断しやすくなります。
- 自社の本社所在地が対象外条件に該当しないか確認する
- 寄附額を社内決裁できるか確認する
- 寄附目的を、災害復興支援・地域貢献として整理する
- 税務申告の担当者と、受領証の保管・申告手続を確認する
- 取引や入札、営業活動との関係を誤解されないよう、社内ルールを確認する
特に公共工事や自治体関連業務に関わる会社では、寄附の趣旨や社内決裁の記録を明確にしておくことが重要です。
活用可能性を社内で整理するために
企業版ふるさと納税は、補助金のように資金を受け取る制度ではありません。だからこそ、税務、地域貢献、取引先地域との関係、社内決裁を分けて整理する必要があります。
自社として寄附を検討する場合は、まず対象条件と手続きの流れを確認し、必要に応じて税理士などにも確認してください。制度の位置づけや社内での整理に迷う場合は、無理な営業はいたしませんので、状況の整理からご相談いただけます。