前提

不足時にまとめて買ったシーリング材を自社工事で少しずつ使う状況

余った建設資材は、すぐに売却するものとは限りません。自社の工事で使い切れる見込みがあれば、使い続けることも有効な選択肢です。

ある小規模な専門工事会社では、資材が手に入りにくかった時期に、一液型のシーリング材を大量に購入しました。本来欲しかったのは二液型の材料です。しかし、それが見つかりませんでした。

「二液の材料が欲しかったのに、なくて。一液をかなりの量、買ったことがあるんですよ」

当時は、割高でも確保せざるを得なかったといいます。その後、材料の供給は戻ってきました。一方で、まとめて買った在庫は残っています。

「大きな工事をやっているわけではないので、今は少しずつ使っているんです。なんとか自分のところで使い切れるんじゃないですかね」

この会社は、現時点で売却を急いでいるわけではありません。まずは自社で消化する考えです。ただ、その判断を続けてよいかは、残っている量と、これから使う量を合わせて見る必要があります。

まず、どんな会社か知りたい方へ

会社紹介資料

何をしている会社で、どんなご支援をしてきたのかを1つにまとめています。

会社紹介資料 1ページ
課題

「いつか使う」資材と「使い切れる」資材の見分けにくさ

倉庫に残すかどうかは、まだ使えるという理由だけでなく、自社でいつ、どれだけ使えるかで考えると整理しやすくなります。

建設資材には、購入した時点では必要でも、その後の工事では出番が少なくなるものがあります。今回のシーリング材も、少しずつ使えてはいます。ただし、在庫量や使用期限、今後の工事での使用量までは確認できていません。「使い切れそう」という感触だけで、保管の適否を決めるのは難しいところです。

また、資材を持つ会社からは、「倉庫にものが多すぎて整理できない」「捨てたくても費用がかかる」という声も寄せられています。これは相談企業自身の状況とは分けて捉える必要がありますが、余剰資材を抱える会社に共通しやすい悩みです。

捨てるには惜しい。自社で使える可能性もある。そのため保管を続けるうちに、倉庫を圧迫してしまうことがあります。

ここで分けたいのは、次の三つです。

  • 自社工事で使う見込みがある資材
  • 使用可能な状態だが、自社では使い切る見込みが薄い資材
  • 破損や期限切れなどにより、工事への使用ができない資材

自社利用・売却検討・処分の確認を分けることが、倉庫整理の出発点です。

背景

工事を止めないための大量購入と供給回復後に残った在庫

在庫が残った背景には、単なる買いすぎではなく、材料不足の中で工事に対応しようとした判断がありました。

「高いけど、しょうがなかったんです」

この言葉からは、必要な材料がない中で、手に入るものを確保した事情が伝わります。当時の調達判断と、今の在庫の持ち方は、分けて考えたいところです。

相談企業では、材料による違いやメーカーごとの違いも踏まえ、メーカーをそろえて使い分ける工夫をしていました。余っているからといって、どの工事でも同じように使えるわけではありません。

一方で、供給が戻れば、以前のように大量に確保しておく必要性は変わります。相談者も「今、差し迫って必要ということはないですね」と話していました。

「余った材料があるのは、もったいないですよね」

その思いを活かすには、ただ保管し続ける以外の選択肢も持っておくとよさそうです。自社で使える分は残す。使い切れない分は、使用可能なうちに他社への売却を検討する。両方を組み合わせる考え方です。

解決

使用見込みと期限で分けてから写真・品番と受け渡し方法を整理する進め方

先に売却先を探すより、在庫量・使用見込み・使用期限・状態を確認し、手元に残す分を決めるほうが判断しやすくなります。

最初に確認したいのは、残っている資材が何で、どれだけあるかです。シーリング材や塗料など、使用期限のある材料は、その期限も合わせて確認します。未使用であっても、それだけで使用可能とは判断しないようにします。

整理する項目は、次の範囲から始められます。

  • 品名・品番と在庫量
  • 使用期限と現在の状態
  • 今後の自社工事で使う見込みと、その量
  • 自社で使った後に残ると見込まれる量

今回のように少しずつ使っている場合も、「今後の工事で、期限までにどれだけ使えそうか」と照らし合わせます。使う見込みが在庫量に見合っていれば、自社利用を続ける判断ができます。使う予定が薄い分や、使い切れない見込みの分があれば、売却候補として分けます。

ただし、在庫を減らすために使用先を無理に広げず、材料の種類やメーカーによる違いを踏まえて判断することが前提です。

売却候補は、写真と品名・品番で状態を伝える

売却を検討する資材は、スマートフォンなどで写真を撮り、品名・品番・数量・状態を整理します。使用期限のあるものは、その情報も相手に伝えます。

相手が知りたいのは、「安く買えるか」だけではありません。自社の工事で使える資材かどうかです。写真だけ、品名だけでは判断しにくいため、情報を組み合わせて伝えることが大切です。

破損品や期限切れ品は、再利用できる余剰資材と混同しないようにします。 建設業者同士の売買の場も、不用品を何でも引き取ってもらう仕組みとは限りません。工事への使用ができないものは売却候補から外し、処分の確認を別に進めます。状態が判断できないものも、確認前に「使用可能」として扱わないことが基本です。

配送か直接引き取りかを、取引前に確認する

受け渡しは、配送と直接引き取りのどちらにするかを相手と相談します。配送であれば、利用する配送会社と送料の負担を確認します。直接引き取りであれば、受け渡し場所と日時を決めます。

売却価格だけ決めても、受け渡しがまとまらなければ在庫は動きません。価格・状態・受け渡し方法を一緒に確認することが、売却を実際の倉庫整理につなげるポイントです。

売買サービスを利用する場合は、その利用条件や受け取り確認の手順も確認します。出品すれば必ず売れるわけではないため、自社で使う分まで一度に売却候補にする必要はありません。まずは、使い切れないと判断した資材から検討できます。

まとめ

余った建設資材は、一律に売るのでも、すべて残すのでもなく、使用見込み・在庫量・使用期限・状態で分けることが基本です。

不足時に大量購入した材料でも、今の工事で無理なく使い切れるなら、自社利用を続ける選択ができます。一方、使う予定が薄い分は、使用可能なうちに売却を検討する余地があります。

まずは、残っているシーリング材など一つの資材について、量と期限、今後の使用見込みを確認してみる。そのうえで、残す分と売却候補を分けます。売却する分は写真・品名・品番・状態をそろえ、配送か引き取りかまで確認する。この順番なら、必要な材料を手元に残しながら整理を進めやすくなります。

自社で残す資材と手放す資材の整理先

「うちの在庫は、このまま使い続けてよいのか」という段階から、整理を始められます。

ネクスゲートは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。余剰資材についても、まず何を確認し、自社利用と売却をどう分けるかという判断の整理からご相談いただけます。

売却を決めていなくても構いません。無理な営業は行いませんので、「何から確認すればよいかわからない」という段階でも、お気軽にお声がけください。

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