色の誤発注で未使用のトップコートが数缶残る防水工事会社の悩み
未使用の防水材でも、自社の現場で使う予定がなければ、売却先を探したい在庫になります。 ある防水工事会社では、色を間違えて発注したトップコートが、未使用のまま8缶ほど残っていました。
「色が違って、新品がまだあるんです。売りたいんですけど、廃棄するにもお金がかかるので」
材料そのものが不要になったわけではありません。必要な色と違ったため、自社では使い道が見つからない状態です。近くには中古品を売れる場所もあり、売れるものはすでに持ち込んでいました。それでも、このトップコートは残っていました。
液体の材料は、捨てれば終わりともいきません。この会社でも、処分に費用がかかることが負担になっていました。できれば、使える相手に引き取ってもらいたい。そこが売却先探しの出発点です。
出品できても使える買い手が見つかるとは限らない防水材
防水材の売却で先に確かめたいのは、出品先の有無よりも、その材料を使える現場があるかどうかです。 建材の売買サービスに掲載できても、購入する相手が現れなければ在庫は残ります。
この会社の経営者も、サービスの説明を受けて、まず「売れないものもあるんですよね」と確認していました。そのうえで、「需要がありそうなら、連絡をもらえれば出します」と話しています。
買い手にとっては、未使用で安いことだけでは購入の理由になりません。必要な製品か。色は合うか。必要量を確保できるか。施工する防水層に使えるか。これらが合って、初めて検討できる材料になります。
売り手側も「トップコートが余っています」という情報だけでは、相手が判断しにくいままです。売却先探しと同時に、買い手が適合を確認できる情報をそろえることが必要です。
塗料の色番号や防水の施工仕様が買い手を絞る事情
余剰材料が売れにくい背景には、現場ごとに使う材料が決まっている事情があります。 とくに塗料は、見た目が似た色でも、そのまま別の現場に回せるとは限りません。
「同じ赤でも色番号があって、それぞれ違うんです。現場で合わせて、これだねと決めるので」
この会社では、塗装の色指定の細かさが、余った材料の需要を合わせにくくする理由として挙げられていました。色が近ければよい用途と、指定どおりでなければ使えない工事では、購入の判断が違います。
防水材についても、色だけで判断はできません。やり取りの中では、木造の防水に使うFRPの話も出ていました。同じ「防水工事用」でも、用途や施工する防水層によって確認すべき材料は異なります。
また、売却したいトップコートには、ロットが古いという話もありました。保管場所についても、屋外に置いてあるとの説明がありました。ただし、それだけで使える・使えないとは決められません。
「新品」「民間工事向け」という説明だけで使用可能とはせず、製品ごとの使用期限、保管条件、施工仕様を確かめることが判断の土台になります。
トップコートの情報をそろえて適合する用途の買い手を探す進め方
最初の一手は、売却したい材料のラベルを撮影し、何が、どの状態で、どれだけあるかを整理することです。 この会社でも、具体的な製品名を共有するために「あとで写真を撮ってみます」という話になりました。
整理したい項目は、次のとおりです。
- 製品名とメーカー名
- 色番号
- 缶数と内容量、セット品の場合はその構成
- ロット番号と、表示から確認できる製造時期
- 未開封かどうか、容器の状態
- 使用期限と、これまでの保管場所・保管状態
これらは、この会社ですべて確認済みだった情報ではありません。売却を検討する段階で、これから確認しておきたい項目です。未使用という説明だけで、未開封や品質まで保証できるわけではありません。
期限や保管条件がラベルだけで分からない場合は、メーカーや仕入れ先に確認します。屋外に置いていた材料なら、その事実も含めて伝えます。確認できない項目は、分かったように埋めず、不明とするほうが相手も判断しやすくなります。
既存の取引先と建材の売買サービスを使い分ける
情報がそろったら、同じ材料を使う取引先への確認と、建材の売買サービスでの需要探しを進めます。
既存の取引先なら、その製品を扱っているか、近い時期に使う予定があるかを確認しやすくなります。単に「余っているので買いませんか」と伝えるより、製品名・色番号・数量・ロットが分かる写真を共有するほうが、具体的な返答につながります。
建材の売買サービスは、普段の付き合いの外にいる買い手を探す選択肢です。ただし、掲載できることと、売れることは別です。対象材料を扱えるか、利用者に需要がありそうか、引き取り方法はどうなるかを確認してから使いたいところです。
この会社では、購入者側が取りに来る形も話題になっていました。買い手にとっては、材料代だけでなく受け取りの負担も判断材料になります。数量とともに、引き渡し方法も伝えられるようにしておきます。
値段より先に施工への適合を確認する
価格を詰める前に、買い手が使う予定の防水層・施工仕様と、その製品が適合するかを確認します。 色の選択に余地がある現場でも、材料の適合確認まで省けるわけではありません。
適合が確認できてから、買い手の通常の仕入れ価格と比べて検討できる条件を考えます。この会社でも、材料価格の上昇を踏まえ、必要な人には購入を検討してもらえるのではないかという見方がありました。ただし、古いロットという条件もあります。値上がりだけを根拠に、売れるとは見込まないことが大切です。
売り手側は、売却額だけでなく、手数料や引き渡しにかかる負担も合わせて判断します。購入時の金額を取り戻すことにこだわるのか、処分の負担を避けながら使える相手につなぐことを優先するのか。そこを決めると、価格の考え方も整理しやすくなります。
まとめ
誤発注した防水材は、売却先を探す前に「買い手が使用可否を判断できる情報」に整えることが出発点です。
製品名、色番号、数量、ロット、未開封状態を確認する。使用期限と保管状態を確かめる。そのうえで、既存の取引先や建材の売買サービスを通じて、適合する用途を持つ買い手を探します。
未使用だから必ず売れるわけではありません。一方で、自社では色が合わなかった材料が、別の現場では必要とされる可能性もあります。まずはラベルと容器の写真をそろえるところから、売却の見込みを確かめてみてはいかがでしょうか。
余った防水材の使い道と売却先を整理するために
「うちの材料なら、どこから確認すればよいか」という段階から整理できます。 製品情報をそろえるところで止まっているのか、情報はあるものの買い手が見つからないのかで、次の動きは変わります。
ネクスゲートは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場の事情と経営への影響を合わせて整理し、実行まで支援しています。余剰材料についても、まずは在庫の内容と、これまで試した売却先を伺い、次に確認することを一緒に整理します。
無理にサービスの利用を勧めることはありません。売却できるかまだ分からない段階でも、ご相談いただけます。