前提

内装工事で使わなかった新品設備にも、再流通という選択肢

現場で使わなかった建材や設備は、自社で使う予定がなくても、別の建設業者にとって必要なものになる可能性があります。 廃棄するか、そのまま保管するかを決める前に、必要な相手へ渡せるかを確かめる余地があります。

ある内装改修会社の担当者が、建設業者向けの建材売買サービスについて尋ねたのは、新品の設備が余った場合の扱いでした。

「例えば、今回使わなかった新品のトイレが余ったとしたら、どのくらい値下がりして買われるケースが多いんですか」

これは、実際にトイレが余っているという報告ではなく、利用を考えるための具体的な質問です。まだ使えるものを手放すなら、いくらで売れるのか、そもそも買い手がいるのかを知りたいという関心が伝わります。

一方、サービス側からは、30坪台の倉庫がいっぱいになり、整理のタイミングで余った資材を販売する会社の例も紹介されていました。保管場所に余裕がなくなってからまとめて処分するのではなく、倉庫整理に合わせて再流通を試す使い方です。

ここで考えたいのは、余ったものをすべて売ることではありません。倉庫にある品物のうち、他社が使えるものと、実際に受け渡せるものを見極めることが出発点です。

まず、どんな会社か知りたい方へ

会社紹介資料

何をしている会社で、どんなご支援をしてきたのかを1つにまとめています。

会社紹介資料 1ページ
課題

未使用のトイレも、出品できるだけでは倉庫から動かないという問題

「まだ使える」「出品できる」「買ってもらえる」は、それぞれ別の条件です。 新品だから売れるとは限らず、出品対象になるからといって、引き取りまで進むとも限りません。

担当者は、販売価格に続いて「出品してはいけないものはありますか」と確認していました。説明では、型落ちの洗面化粧台や大型のシステムキッチンも対象になり得るとされていましたが、同時に「規格が合うか」という点にも触れられていました。

洗面化粧台やシステムキッチンは、購入希望者の使いたい現場に合うかどうかが取引の前提になります。また、大型品は、購入希望者が見つかっても、倉庫への直接引き取りか配送かを確認しなければ、受け渡しを決められません。

価格にも、すぐに使える一律の目安はありませんでした。新品が何割引きで売れるかという質問に対し、サービス側は、出品者が価格を設定し、購入希望者と交渉する仕組みであり、相場を分析できるほどの売買実績はまだないと説明しています。

つまり、倉庫整理のために必要なのは、出品先を見つけることだけではありません。規格が合う相手がいるか、受け渡しが可能か、価格について折り合えるかまで確認して、初めて再流通の見通しが立ちます。

背景

使える資材の廃棄を減らしたくても、買い手との接点がまだ少ない状況

余剰建材の再流通には、品物を載せる場所だけでなく、それを必要とする購入者との接点が必要です。 売りたい会社が集まることと、売買が成立することは同じではありません。

紹介されていたサービスは、現場でまだ使える資材が捨てられている状況や、資材価格の上昇を背景に、余った建材を必要な人につなぐために始められたものでした。建設業に携わる法人や個人事業主を対象とし、購入側には一人親方なども想定されていました。

ただ、説明時点では立ち上げ初期で、登録は十数社規模、購入者の割合はまだ少ないという状況でした。販売価格の傾向がつかめていないことも、取引の蓄積がこれからであることとつながっています。

担当者が「今は、どのくらい会員がいるんですか」と尋ねたのは、利用判断に直結する確認です。会員数が多くても、自社の品物を使う購入者がいなければ、倉庫から動くとは限りません。特に直接引き取りを考える場合は、購入者がどの地域にいるかも関係します。

そのため、サービスの説明を読むだけでなく、カテゴリーや地域から出品状況を見たり、購入者の登録状況や取引実績を運営側に確認したりすることが大切です。「出せるサービスか」だけでなく、「自社の品物を必要とする相手に届くサービスか」を確認する視点が必要です。

解決

倉庫整理に合わせ、規格・受け渡し・購入者を確認してから写真で出品

倉庫整理で対象品を確認し、再利用の条件と買い手への届き方を確かめてから出品する順序が、無理のない進め方です。 最初から大量の品物を載せるより、再流通の条件を整理しながら利用を判断するほうが、倉庫整理という目的に沿って進められます。

対象品は「使えるか」だけでなく「相手が使えるか」で確認

大掃除や倉庫整理のタイミングで、現場で使わなかった建材や設備を確認します。未使用のトイレ、型落ちの洗面化粧台、大型のシステムキッチンなども、名称だけで候補から外す必要はありません。

ただし、出品可能な範囲はサービスごとに確認が必要です。あるサービスで扱えると説明された品物が、どこでも同じように扱えるわけではありません。

対象品を考える際は、次の三つを判断軸にします。

  • 規格・仕様: 購入希望者が、自分の現場で使えるか判断できるものか
  • 受け渡し: 倉庫への直接引き取り、または配送で渡せるものか
  • 購入者: そのカテゴリーや地域で、必要とする相手に届く見込みがあるか

未使用であることは品物の状態を示す情報ですが、購入者の現場に合うことまで保証するものではありません。型落ち品も同様に、古いという理由だけで判断せず、規格が合う相手がいるかを確認します。

出品前に、地域の利用状況と価格表示を確認

担当者は「商品の金額も見られますか」と確かめたうえで、「まずは試してみたい」と話していました。利用前に掲載内容や操作方法を見て、自社で使えるかを判断する姿勢です。

検討するサービスでは、対象カテゴリーの掲載状況、地域の利用状況、購入者の登録状況、売買実績を確認します。画面から分からない部分は、運営側への確認が必要です。

価格を見る際にも注意があります。掲載されている価格は出品者の希望価格であり、その金額で売れた実績とは限りません。 新品のトイレが一定の割合で値下がりして売れる、といった前提を置かず、参考情報として見ながら購入希望者との交渉を考えます。

写真で出品し、仕様と受け渡し方法をやり取り

紹介されていたサービスでは、スマートフォンで写真を撮って出品し、購入希望者とはチャットでやり取りする流れでした。購入者はカテゴリーや地域から品物を探し、発送または倉庫での直接受け取りへ進みます。

この流れを使うなら、写真で品物を示したうえで、購入希望者と規格・仕様を確認し、引き取りか配送かをすり合わせます。大型のシステムキッチンなどは、受け渡し方法を後回しにせず、購入の検討と並行して確認することが大切です。

出品は再流通の入口であり、仕様と受け渡しについて双方が確認できることが、取引を進める条件です。 建設業者向けのサービスであっても、相手が分かっているはずと省略せず、品物ごとに確認します。

出品後も、倉庫整理の目的に照らして判断

買い手が少ない地域や、規格の合う相手が見つかりにくい品物では、出品してもすぐに動かない可能性があります。その場合は、価格だけの問題と決めつけず、購入者の有無、規格の適合、引き取り・配送の条件に戻って考えます。

倉庫整理が目的であれば、出品したことで判断を終えず、整理のタイミングに合わせて継続するかを見直す必要があります。保管したまま待つことと、受け渡しまで進めることは違うためです。

売却を前提に廃棄量の削減や現金化を見込むのではなく、条件の合う品物から再流通の可能性を確かめる進め方が現実的です。

まとめ

余った建材を廃棄せず再流通させるには、規格が合うこと、引き取り・配送ができること、必要とする購入者がいることの三つをそろえる必要があります。 未使用品や型落ち品であることだけでは、売れるかどうかは決まりません。

倉庫整理のタイミングで対象品を確認し、建設業者向けの売買サービスのカテゴリーや地域、購入者の状況を見たうえで、写真を使って出品します。その後、購入希望者と仕様、価格、受け渡し方法を確認していく流れです。

出品すれば必ず売れるわけではありませんが、廃棄を決める前に、必要な相手へ渡せる条件があるかを確かめることはできます。まずは倉庫にある品物を、「まだ使えるもの」から「相手が使えて、渡せるもの」へと整理することが、次の一手になります。

余剰建材と倉庫整理の進め方を、自社の状況から整理するために

「うちの倉庫にあるものは再流通に向くのか」という段階から、整理を始められます。 売買サービスを使うと決める前に、対象品や受け渡しの条件、地域の購入者の状況をどう確認するかを考えることが先です。

ネクスゲートは、中小建設会社・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。余剰建材についても、倉庫整理と売買サービスの活用を、自社の状況に合わせてどう進めるかという整理からご相談いただけます。

何から確認すればよいか分からない段階でも構いません。無理にサービスの利用や支援をおすすめすることはありませんので、次の整理先としてご相談ください。

お問い合わせはこちら