三菱ふそうトラック・バス株式会社は、令和8年10月8日、国土交通大臣に対して「ふそうスーパーグレート」のリコールを届け出ました。対象は大型トラクタ等のけん引車両で、ブレーキを踏んだ際、後退操作をしていないにもかかわらずバックランプが点灯し、バックブザーが鳴るおそれがあります。

届出日

令和8年10月8日

リコール届出番号

5885

リコール開始日

令和8年10月9日

届出者

三菱ふそうトラック・バス株式会社

対象車種

三菱「ふそうスーパーグレート」

対象型式

計21型式

対象台数

計2,705台

製作期間の全体範囲

令和5年8月25日〜令和7年4月17日

不具合の部位

電気回路(灯火器)

不具合件数

16件

事故の有無

なし

改善措置

全車両、不要なリレー回路を取り外す

今回の不具合は「後退していないのにバックランプ・ブザーが作動する」ものです

今回のリコール対象は、大型トラクタ等のけん引車両です。

国土交通省の発表によると、トレーラ用灯火器回路の設計検討が不十分だったため、トレーラ側に不要な電流が流れることがあるとされています。

その結果、ブレーキを踏んだ際にバックランプ回路にも電流が流れ、後退操作をしていないのにバックランプが点灯し、バックブザーが鳴るおそれがあります。

現時点で、発表上の事故は「なし」です。ただし、現場や資材ヤード、狭い搬入口では、バックブザーやランプは周囲の作業員・誘導員にとって重要な合図です。誤作動があると、周囲が車両の動きを誤認する可能性があります。

建設会社がまず確認したいのは「自社保有」と「協力会社使用」の両方です

今回の対象は「ふそうスーパーグレート」の計21型式、計2,705台です。

建設会社としては、自社で大型トラクタを保有している場合だけでなく、資材搬入、重機回送、産廃運搬、鋼材・コンクリート製品の輸送などで、協力会社の車両が現場に出入りしている場合もあります。

そのため、確認の順番は次のように考えると実務的です。

  • 自社保有車両に「ふそうスーパーグレート」があるか確認する
  • 車検証や車台番号をもとに、対象車両か販売店・届出者・メーカー検索で確認する
  • 対象の場合、リコール作業の予定を配車計画に反映する
  • 協力会社が対象車両を使っている可能性がある現場では、必要に応じて情報共有する

国土交通省の発表でも、対象に該当するかは販売店または届出者へ問い合わせること、メーカー等ホームページの検索画面でも確認できることが案内されています。

車台番号の範囲には、対象とならない車両が含まれている場合があります。 そのため、一覧に近い番号があるだけで判断せず、正式な照会で確認するのが安全です。

対象型式は21型式。製作期間は令和5年8月から令和7年4月までです

発表資料では、対象型式として次のような型式が挙げられています。

  • 2KG-FV70HJR
  • 2KG-FV70HYP
  • 2KG-FV70HZP
  • 2KG-FV74HJR
  • 2KG-FV80VJR
  • 2KG-FV80VYP
  • 2KG-FV80VZP
  • 2KG-FV84VJR
  • 2PG-FP74GGR
  • 2PG-FP74HDR
  • 2PG-FP74HER
  • 2PG-FP74HGR
  • 2PG-FP84GGR
  • 2PG-FP84HDR
  • 2PG-FP84HER
  • 2PG-FP84HGR
  • 2PG-FV74HJR
  • 2RG-FP84VDR
  • 2RG-FP84VER
  • 2RG-FP84VGR
  • 2RG-FV84VJR

製作期間の全体範囲は、令和5年8月25日から令和7年4月17日までです。

この期間に導入した車両、リース・中古で入れた車両、協力会社が使っている車両がある場合は、一度確認しておく価値があります。

現場で見るべきポイントは「車両そのもの」だけではありません

リコール対応というと、整備工場に入れるかどうかに目が行きます。

もちろん、それが第一です。ただ、建設現場ではもう一段、見ておきたい点があります。

バックランプやバックブザーは、現場内の安全コミュニケーションの一部です。とくに次のような場面では、誤作動による混乱が起きやすくなります。

  • 搬入口が狭く、誘導員が車両の前後を見ている現場
  • 資材置場や土場で、複数の車両が同時に動く場面
  • 夜間・早朝など、灯火器の視認性に頼る場面
  • トレーラや大型車の切り返しが多い場所

今回の改善措置は、不要なリレー回路を取り外すというものです。対象車両であれば、整備完了までの間は、運転者・配車担当・現場代理人の間で情報を共有しておくと安心です。

大げさな対応は不要かもしれません。ただ、現場で「いまのバックブザーは本当に後退なのか」と迷う瞬間を減らすことは、安全管理として意味があります。

車両管理台帳に「リコール確認欄」を持たせると、今後も効きます

今回のようなリコールは、単発のニュースとして処理すると忘れられがちです。

中小建設業では、車両管理が担当者の記憶や車検時の確認に寄っていることもあります。台数が少ないうちは回ります。ただ、ダンプ、トラック、営業車、重機、リース車両、協力会社車両が増えると、抜け漏れが起きやすくなります。

この機会に、車両管理台帳へ次の項目を入れておくと実務が締まります。

  • メーカー・車名・型式
  • 車台番号
  • 製作年または初度登録年月
  • リコール確認日
  • 対象/対象外の結果
  • 対応予定日・対応完了日
  • 販売店・整備工場の連絡先

ポイントは、完璧なシステムを作ることではありません。「誰が見ても、対象確認が終わっているか分かる状態」にすることです。

Excelでも十分です。車両台数が増えている会社であれば、点検・保険・車検・リコールを一つの台帳にまとめるだけで、管理の負担はかなり下がります。

自社の車両管理を見直すきっかけにする

今回のリコールは、対象車両を持っていない会社には直接の影響がないかもしれません。

それでも、建設会社にとって車両は、現場を動かす大事な経営資産です。止まれば工程に影響します。誤作動があれば安全に影響します。確認漏れがあれば、管理体制にも影響します。

今回のニュースは、「うちの車両管理は、リコールや不具合情報まで追える形になっているか」を点検する良い機会です。

もし、自社の車両台帳、安全管理、協力会社との情報共有、デジタル管理の進め方について「どこから整理すればよいか分からない」という段階であれば、ネクスゲートにご相談ください。建設業界の経営者の懐刀として、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断し、ものづくりに集中できる建設業界へ向けた体制づくりを一緒に整理します。無理な営業はいたしませんので、状況の整理先として使っていただければ十分です。

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