前提

一注文でトラック一台が埋まる内装資材の配送

内装資材の配送は、車両が空いているだけでは手配が決まらない仕事です。 大きな資材を積めることに加え、届け先での搬入まで担える人が必要になります。

ある建材会社には、ルート営業を担う部門と、内装資材を扱う部門があります。直近で現場から多く上がっていたのは、配達便のやりくりに関する相談でした。

「内装資材は大きいので、一つの注文でトラックを丸ごと押さえないといけないことがあります。かといって、無駄に保有するわけにもいきません」

複数の注文を一台で運べるとは限りません。それでも、注文に合わせて際限なく車両を増やすことは難しい。保有車両をどう割り当てるか、その調整自体が現場の大きな負担になっていました。

さらに、内装資材はトラックから降ろして受け渡せば終わり、という配送ばかりではありません。建物の上階まで搬入する場合もあります。車両の確保と、搬入できるドライバーの確保を、セットで考える必要がある状況です。

まず、どんな会社か知りたい方へ

会社紹介資料

何をしている会社で、どんなご支援をしてきたのかを1つにまとめています。

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課題

車両の不足と「任せられる人」の不足が重なる配送手配

切り分けたいのは、「トラックが足りない」のか、「空きや条件が分からず割り当てられない」のか、「対応できる人が限られる」のか、という三つの違いです。 見た目は同じ手配難でも、必要な対応は変わります。

この会社では、積み込みにも経験が必要だと捉えられていました。資材を誰でも簡単に積めるわけではなく、上階への搬入も含め、通常のルート配送とは異なる技能が求められています。

「属人化が進んでいて、この人が休みだった場合にどうするかが、直近の大きな課題です」

車両に空きがあっても、その配送を任せられる人がいなければ便は組めません。一方で、必要な条件が共有されていないために、代わりに対応できるかどうかを判断できない可能性もあります。

ここをまとめて「台数不足」と扱うと、増車しても手配の難しさが残ります。反対に、実際に車両が埋まっているのであれば、情報共有だけで解消できる問題でもありません。

背景

カレンダー共有だけでは伝わりきらない積み込みと上階搬入の条件

車両の予定を共有することと、その配送を誰が担えるか判断できることは、別の段階です。 カレンダーは出発点になりますが、空き状況だけでは内装資材特有の条件までは伝わりません。

この会社では、すでにトラックの空き状況を社内で共有するため、カレンダーを使う運用が始まっていました。情報を見えるようにする取り組みが、まったくなかったわけではありません。

一方、積み込みの具体的な難しさについては、相談に応じた担当者も細部まで説明できる状態ではありませんでした。「誰でも簡単に積めるわけではない」という認識はあっても、何を知り、何ができれば任せられるのかまでは、十分に言語化されていない様子がうかがえます。

つまり、ベテランへの依存には二つの側面があります。本人が持っている作業技能と、本人でなければ説明しにくい配送条件です。経験そのものをすぐに置き換えるのではなく、まず経験者が判断に使っている条件を共有することが、代替を考える足場になります。

解決

共有カレンダーに配送条件と対応できる人を結び付ける整理

増車を決める前に、今あるカレンダーで「車両・配送条件・対応できる人」を一緒に確認できる状態を目指します。 新しい仕組みを大きくつくるより、すでに使っている共有方法を、手配の判断に役立つ形へ整える進め方です。

車両の予定に、手配を左右する条件を添える

まずは、配送予定と一緒に確認する情報を絞ります。今回のような配送であれば、次の項目が整理の起点になります。

  • 一注文で車両一台を占有する配送か
  • 上階への搬入が必要か
  • 積み込みで経験者に確認すべき点があるか
  • その条件に対応できるドライバーは誰か

大切なのは、項目を増やすことではありません。その情報があれば、別の担当者でも手配の可否を判断できるかを基準にします。 カレンダーにすべてを書き込むのではなく、配送条件を確認できる情報と結び付ける形でも構いません。

積み込みの難しさを管理側だけで推測するのは避けたいところです。実際に担当している人に、どの条件が割り当ての判断を左右するのかを確認し、その言葉を共有項目へ落とし込みます。

休みの際に困る配送から、技能の属人化をほどく

技能の整理は、すべての作業を一度に標準化しようとせず、「担当者が休むと手配に困る配送」から始めると、目的が明確になります。

その配送について、積み込みと搬入のどこに経験が必要なのかを分けて確認します。条件が分かれば別の人でも判断できる部分と、実作業の経験がなければ任せられない部分を、混ぜないことが大切です。

条件の共有で解消できる依存と、技能を引き継ぐ必要がある依存を分けると、次に取り組む対象が絞れます。 共有しただけで誰でも対応できるとみなすのではなく、経験者と確認しながら、代わりに担える範囲を明らかにしていきます。

手配できない理由を見て、増車の必要性を判断する

車両・条件・対応者をそろえても便が組めない場合に、何が足りなかったのかを確認します。

条件に合う車両がすべて埋まっているなら、車両の供給力を検討する材料になります。車両は空いていても対応できる人がいないなら、増車より先に技能の引き継ぎや対応体制を考える必要があります。空き状況や搬入条件を確認できず決められなかったなら、共有内容や運用を見直す対象です。

この会社でも、投資には費用対効果の見極めが必要だと考えていました。「忙しいから増やす」ではなく、「何が不足して配送を組めなかったか」を根拠にすると、投資と運用改善を選びやすくなります。

まとめ

内装資材の配送手配を軽くする第一歩は、台数不足と、情報・技能の属人化を分けて捉えることです。 一注文で車両一台が埋まり、積み込みや上階搬入にも経験が必要であれば、車両の予定表だけでは判断材料が足りません。

すでに共有カレンダーがあるなら、そこを起点にできます。車両を占有する条件、搬入先の条件、積み込みに必要な経験、対応できる人を結び付けていきます。

そのうえで、担当者が休むと困る配送から確認する。情報共有で解消できることと、技能を引き継ぐべきことを分ける。残った不足を見て、増車や対応体制の検討につなげる。この順番なら、今の取り組みを生かしながら、次の一手を具体化できます。

配送手配のどこから整理するか迷ったときに

「車両が足りないのか、特定の人に頼りすぎているのか分からない」という段階でも、整理は始められます。 今使っているカレンダーと、休みの際に手配が難しくなる配送を手がかりに、自社で確認すべき点を見つけていく進め方です。

ネクスゲートは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。配送手配についても、仕組みを先に決めるのではなく、車両・情報共有・技能のどこに難しさがあるかを一緒に確認します。

「うちの場合は何から整理すればよいか」というご相談でも構いません。無理な営業は行いませんので、現在の運用や困っていることをお聞かせください。

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