前提

未経験者を募集したくても、給与や休日を求人の強みにしにくい状況

未経験の施工管理候補を採用したいのに、給与や休日では他社との違いを打ち出しにくい。そんなときは、待遇の比較だけでなく、求人の入口から見直す余地があります。

千葉県にある建設会社でも、施工管理の未経験者を受け入れる方針で求人を準備していました。職種名は「施工管理アシスタント」。経験のない人にも応募してもらえるように、補助的な立場から始める募集であることを伝えようとしていました。

ただ、給与は月給20万円台半ばで、年間休日は110日台。土日休みを前面に出せる勤務条件でもありません。周辺の求人と比較すると、給与や休日だけで目を引くのは難しいと感じられる状況でした。

求人を準備する担当者からは、「給与や休日に大きな魅力がないとなったとき、何を打ち出せばいいのか」という悩みが出ていました。

まずは無料掲載から始め、その後に有料掲載も検討する段階です。応募実績を積み重ねている途中というより、何を入口にして未経験者へ届けるかを考える局面でした。

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課題

「施工管理アシスタント」でも、未経験者には仕事の入口が見えにくい可能性

「未経験歓迎」と書くことと、未経験者が見つけやすく、応募を考えられる求人にすることは別です。

建設業で働いていれば、「施工管理アシスタント」という名称から、施工管理を補助する仕事だと理解できます。しかし、業界の外にいる人が、最初から「施工管理」で仕事を検索するとは限りません。

また、「アシスタント」と付いていても、先に「施工管理」という言葉が目に入ることで、専門知識が必要な仕事、経験がないと難しい仕事だと受け取られる可能性があります。未経験者を受け入れる方針でも、その入口まで十分に伝わっていないかもしれないのです。

この会社が困っていたのは、キャッチコピーに入れる強い待遇条件が見当たらないことでした。ただ、その前に確認したいのが、職種名と採用対象の関係です。

給与や休日を比較してもらう前に、求人が見つからない、あるいは職種名だけで自分には関係がないと思われていれば、本文に書いた説明まで届きません。求人の訴求を考える際は、「何を魅力として書くか」と「誰が、どんな言葉で仕事を探しているか」をセットで整理することが大切です。

背景

地域の求人市場では、職種名によって競合と給与の見え方が変わる状況

同じ給与条件でも、比較される求人の集まりが変われば、その条件の見え方も変わります。

担当者は、地域内の施工管理関連の求人を調べていました。求人は数多く、表示された平均給与も、自社が提示する水準より高めでした。その比較の中では、待遇の強みを見つけにくかったのです。

そこで、検討する職種名を「工事サポートスタッフ」に変えて、求人市場の情報を確認しました。すると、施工管理アシスタントとは求職者数や求人数の表示が変わり、給与についても、当初ほど見劣りしない可能性が見えてきました。

ここで読み取れるのは、「工事サポートスタッフなら採用できる」という答えではありません。職種名を変えることで、求人を探す人の範囲や、比較対象となる求人が変わる可能性があるということです。

表示される求職者数が増えても、その全員が自社の仕事を希望するわけではありません。求人件数や採用難易度の指標も、検索条件や集計方法によって変わります。名称の違いによる数字は、採用成果の予測ではなく、試す価値のある入口を探す材料として扱うのが適切です。

この段階では、名称変更後に応募が増えたという結果までは出ていません。だからこそ、仕事の実態と照らし合わせたうえで、小さく検証する進め方が合っています。

解決

実際の補助業務に合う職種名を選び、表示から応募までを検証する進め方

取り組む順番は、未経験者に任せる仕事の確認、地域の採用市場の比較、職種名と本文の整合、掲載後の検証です。

未経験者に任せる仕事を、名称より先に確認する

「工事サポートスタッフ」を検討できるのは、実際に施工管理の補助業務から始める募集である場合です。仕事の責任や求める経験を変えないまま、名称だけをやさしくする方法とは分けて考える必要があります。

この会社は未経験者を受け入れる方針でしたが、具体的に何を担当してもらうかまでは、求人の入口を検討する際に十分整理されていませんでした。まずは、現場で受け入れる側と、次の内容を確認するところからです。

  • 入社後、最初に担当してもらう具体的な業務は何か
  • その業務のうち、本人が行う範囲と、施工管理担当者が判断する範囲はどこか
  • 応募時点で経験を求めない業務と、経験を必要とする業務はどれか

この確認によって、補助業務として募集できるのか、それとも実際には経験者を求めているのかが明確になります。

地域・経験条件をそろえて、複数の職種名を比較する

採用市場を調べる際は、「施工管理」「施工管理アシスタント」「工事サポートスタッフ」など、実際の仕事内容に合う候補を比較します。

見るのは、求人数だけではありません。同じ地域、同じ未経験者向けの条件で、求人数・求職者数・給与水準・休日条件を並べることが判断の土台です。 経験者向けの求人を含む平均給与だけで判断すると、未経験者向けの募集条件を正しく捉えにくくなります。

また、求職者が多い名称でも、求人が同じように多ければ競争はあります。人数の大きさだけで選ばず、自社の条件がどの位置にあり、実際の補助業務を無理なく表現できるかを見ます。

求人本文では、施工管理の補助であることを曖昧にしない

名称を「工事サポートスタッフ」にする場合も、本文の冒頭には「施工管理のサポート業務です」と明記します。そのうえで、確認した具体的な担当業務を、作業単位で記載する必要があります。

「現場を支える仕事です」「未経験でも安心です」だけでは、応募者は自分が何をするのか判断できません。最初に担当する業務、補助する相手、自分で判断する範囲まで分けて説明すれば、職種名と仕事の実態をつなげやすくなります。

現時点で担当業務が決まっていないなら、先にそこを確認します。求人を魅力的に見せるために、実際には任せない仕事や、用意していない受け入れ方を書き足す必要はありません。

職種名は見つけてもらう入口、本文は仕事内容を理解してもらう場所です。入口を広げても、仕事内容の説明は薄めないことが基本です。

名称変更は、応募増を約束する施策ではなく仮説として試す

掲載後は、表示数、クリック数・クリック率、応募数を順に確認します。応募があった場合は、施工管理の補助業務だと理解したうえで応募しているかも振り返ります。

表示が増えてもクリックされなければ、一覧での職種名や条件の伝わり方を見直します。クリックされても応募につながらなければ、本文にある仕事内容や待遇の説明を確認します。応募数だけが増え、仕事内容への理解が合っていない場合は、名称と本文のつながりを調整する必要があります。

変更日と変更内容を残し、短期間の少ない反応だけで良し悪しを決めないことも大切です。無料掲載から始める場合も、表示が十分にない状態と、読まれても応募されない状態を分けて捉えれば、その後に有料掲載を検討する際の判断材料になります。

まとめ

給与や休日で目立てないときは、無理に強いキャッチコピーをつくるより、未経験者に届く入口と、実際に任せる仕事の説明をそろえることが先です。

「施工管理アシスタント」という名称でも、業界の外にいる人には仕事の内容が伝わりにくい可能性があります。地域の求人数・求職者数・待遇水準を比較し、実態に合うなら「工事サポートスタッフ」などの名称を検討できます。

ただし、名称変更で待遇差がなくなるわけでも、応募増が保証されるわけでもありません。施工管理の補助業務であることと具体的な担当業務を明記し、掲載後の表示・クリック・応募を見ながら調整します。

最初の一手は、求人の言い換えではなく、「未経験の人に、実際に何から任せられるか」を現場と確認することです。そこが明確になれば、使う職種名も、本文で伝える内容も選びやすくなります。

未経験者に届く求人の入口を、自社の仕事内容から整理するために

「うちの仕事なら、どんな職種名が合うのか」という段階から、採用条件と現場の実態を一緒に整理できます。

ネクスゲートは、中小・専門工事会社の経営課題を、現場・採用・組織・原価・デジタル活用まで横断して整理し、実行まで支援しています。未経験者の採用では、求人の表現だけでなく、実際に任せる業務と募集条件のつながりから考えます。

何から確認すべきか決まっていなくても構いません。無理にサービスの利用をおすすめすることはありませんので、自社の場合の整理先としてご相談ください。

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