日立建機株式会社は令和8年10月28日、ショベル・ローダ「ZX125W-6」「ZX125W-7」について、国土交通大臣にリコールを届け出ました。対象は合計558台です。走行モータリリーフバルブの不具合により、最悪の場合、前後進ができなくなるおそれがあるとされています。

届出者

日立建機株式会社

リコール届出日

令和8年10月28日

リコール届出番号

5897

対象車種

ZX125W-6、ZX125W-7

対象台数

合計558台

不具合部位

走行モータリリーフバルブ

不具合の内容

油圧を保持できず、走行モータの駆動用油圧が低下するおそれ

想定される影響

最悪の場合、前後進ができなくなるおそれ

改善措置

全車両、リリーフバルブを対策品に交換

問合せ先

日立建機株式会社 品質保証本部 TEL:029-832-7109

まず、どんな会社か知りたい方へ

会社紹介資料

何をしている会社で、どんなご支援をしてきたのかを1つにまとめています。

会社紹介資料 1ページ

対象となる建設会社がまず確認すべきこと

今回のリコールは、建設現場で使われるショベル・ローダが対象です。自社で日立建機の「ZX125W-6」または「ZX125W-7」を保有している場合は、まず型式と車台番号を確認する必要があります。

公表資料では、対象範囲として以下が示されています。

型式

通称名

車台番号の範囲

製作期間

対象台数

YDR-LADA

ZX125W-6

HCMLADA0C00002001~HCMLADA0K00002626

平成29年9月1日~令和5年12月4日

444台

YDR-LAFA

ZX125W-7

HCMLAFA0H00020001~HCMLAFA0P00020151

令和5年12月1日~令和8年8月19日

114台

ただし、国土交通省の資料では、車台番号の範囲内であっても対象とならない車両が含まれている場合があるとされています。したがって、一覧に近い番号がある場合でも、最終判断は販売店または届出者への確認が必要です。

不具合のポイントは「走行できなくなる可能性」です

今回の不具合部位は、走行モータリリーフバルブです。

公表資料によると、原因は大きく2点あります。

  • 製造工程が不適切なため、リリーフバルブ内部のガイドに装着されているグライドリングが異常摩耗することがある
  • 内部のピンスプリングの座面構造が不適切なため、ピンスプリングが脱落して破損することがある

その結果、リリーフバルブが圧力を保持できず、走行モータの駆動用油圧が低下するおそれがあります。さらに、最悪の場合は前後進ができなくなるおそれがあるとされています。

建設会社にとって重要なのは、単なる部品交換情報としてではなく、現場内での移動、搬入出、作業工程、安全管理に影響し得る情報として捉えることです。特に、現場内で機械が動けなくなると、作業停止や段取り替えだけでなく、周辺作業員や他の重機との干渉リスクも考える必要があります。

改善措置はリリーフバルブの対策品への交換

改善措置は、全車両についてリリーフバルブを対策品に交換するという内容です。

また、対策完了車には、キャビン左開口部のドアストライカー付近に「No.5897」のステッカーを貼り付けるとされています。識別については、リリーフバルブの刻印で確認する方法も示されており、旧コード「R930071688」から新コード「R930102744」へ変わるとされています。

自社で確認する際は、以下の順番で整理するとよいです。

  1. 保有機械・リース機械にZX125W-6またはZX125W-7があるか確認する
  2. 型式、車台番号、製作時期を確認する
  3. 対象の可能性がある場合、販売店または日立建機に確認する
  4. 対策品への交換予定を、現場の稼働予定と合わせて調整する
  5. 対策完了後は、ステッカーや整備記録を確認する

ポイントは、「対象かどうかの確認」と「現場稼働への影響整理」を分けて進めることです。対象かもしれない機械を現場の主力として組み込んでいる場合、交換対応の時期によって工程調整が必要になる可能性があります。

中小建設業としては、重機のリコール情報を管理対象に入れておきたい

今回のようなリコールは、該当機械を持っていない会社にとっては直接の影響は限定的です。一方で、対象機械を保有している会社、または協力会社・リース会社経由で現場に入れている会社にとっては、見落としにくい情報です。

特に中小建設業では、車両や重機の管理が、社長、工事部長、総務、安全担当、現場代理人に分散していることがあります。その場合、リコール情報が届いていても、誰が確認し、誰が現場予定に反映するのかが曖昧になりやすいです。

今回の件をきっかけに、次のような管理の型を持っておくと実務が安定します。

  • 重機・車両の一覧に、メーカー、型式、車台番号、購入先・リース先を記録する
  • リコールや改善対策の通知を受け取る窓口を決める
  • 対象確認後、整備予定と現場投入予定を同じ表で見られるようにする
  • 対策完了の証跡を、整備記録や写真で残す

これは難しい仕組みである必要はありません。Excelやスプレッドシートでも十分です。大切なのは、「現場で使える状態か」を会社として説明できる状態にしておくことです。

現場を止めないための管理体制を整える

重機のリコール対応は、安全の問題であると同時に、工程管理と利益管理の問題でもあります。機械が予定どおり使えなければ、人員配置、外注手配、工程、原価に影響します。

ネクスゲートでは、中小・専門工事会社がものづくりに集中できるよう、現場管理、原価管理、人材体制、デジタル活用まで横断して、経営課題の整理と実行を支援しています。

今回のようなリコール情報をきっかけに、「自社の重機・車両管理は今のままでよいか」「安全情報を現場予定にどう反映するか」を整理したい場合は、壁打ちからでも十分です。無理な営業はいたしませんので、うちの場合は何から整えればよいか、という段階でもお気軽にご相談ください。

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